4月 浅草 4月上席 上席5日間、伯山がトリ。そんな折、子に「おばあちゃんちへ従姉妹とお泊まり」というイベントが入ったので、暇を持て余していたカミさんを引きずって夜の浅草へと向かう。 演目は「万両婿」。見るたびにバージョンアップして行く得意のネタ…
2月 つくば落語 三遊亭兼好 @カピオホール 現代落語界の頂点のひとり、兼好師匠がつくばに来てくれた(独演会) 落語家は割とシビアに、巡業に行った先の民度を測る傾向がある気がしている。以前、マクラでつくばエクスプレスが「車窓になーんの変化もない…
日比谷高校の東大合格者数が急進し、巣鴨高の成果が振るわない、というこの記事を読んで少なからず思うところがある。 www.dailyshincho.jp 加藤家は僕が巣鴨高卒で、兄が日比谷高卒だからだ。 直撃する日比谷高校の凋落 兄が進学した頃、日比谷高は凋落の一…
12月 伯山プラス 11月の海外出張のせいで、12月中席の末廣亭(伯山が主任)を取れず、結構しょんぼりしていたら伯山プラスが当選する。 「安兵衛駆け付け」伯山「安兵衛婿入り」伯山「荒川十太夫」伯山 前座なしの、赤穂義士伝3本セット。文句なしの年の瀬だ…
『岡崎に捧ぐ』山本さほ 平成末期のブログ文化が生み出した至宝、山本さほさん。子供時代から青春時代、大人へと進むにつれて彩りを失っていく世界に対しての反抗と愛惜がセンチメンタルかつコミカルに描かれる。 子供(娘)がそれなりの年齢になったら読ませ…
僕は子供の頃、年末に餅つきをする家で育った。 自宅の臼杵と、同居してた家族。中央の新生児がぼく。 昭和の頃の東京・九段の街はバブル前でまだ江戸の風情が残り、年末にモチをついている家は何軒かあった。三丁目の町内会でも八百屋や酒屋の若旦那が集ま…
僕は都内出身なのもあり、休みの日のお出かけはどうしても都内方面に足が向いてしまう。 それでもひとつだけ、茨城県内でリピートしてしまうのが笠間市の「茨城県立陶芸美術館」だ。 茨城県陶芸美術館 笠間市は、「笠間焼」と言われる陶芸で人気を集めている…
9月 浅草9月上席 つる子師匠が浅草演芸ホールでの初トリ興行。 日曜日に出張があったので、その帰りにちょっと遅れて入場。18:00から入場料割引になるのに間に合う。 仲入り。つる子師匠が手売りで物販してたので、サイン入りでクリアファイルを手に入れるこ…
6月 鈴本演芸場 6月中席 落語協会百年興業 桂文枝師匠(つまり三枝)が東京でトリを取るという大変にレアな興行。 今年で80歳、これを逃したらもうほぼほぼ見る機会はないだろう、ということで、手術明けのままならない体を引きずって、当日券の行列に並ぶ。…
あらすじ(詳しくはリンクを) ・右肩〜腕の痛み/痺れを感じて通院・頚椎ヘルニアの悪化した「頚椎症性神経根症」と診断・2年かけて4人の医師の先生に診てもらった末、意外に大がかりな手術となる「頚椎前方除圧固定術」を受けることを決定 2024年4月 四谷先…
概要 VRゴーグルとロードバイクが引き金となって「頚椎症性神経根症」を発症。右肩から指先までの痺れや麻痺が続く。4人の医師の先生に診てもらった末、発症から2年3ヶ月後に骨棘除去&人工骨埋設&頚椎プレート固定をする「頚椎前方除圧固定術」を施術され…
【笑点新メンバーアンケート結果発表】たくさんのアンケートご参加ありがとうございます!422名もの方に投票いただき、ありがとうございました。以下、投票結果です。1位 蝶花楼桃花 104票2位 林家木久蔵 86票3位 柳亭小痴楽 42票4位 柳家わさび 29票5位 鈴…
1月 浅草東洋館1月初席 落語ファンをやっているからには1月初席は欠かせない。 浅草までひょいと電車に乗って向かう。 大好きな天どん師匠、ギリギリの人が出てきた危うさが魅力だと思うのだが、この日は客席の温まりが想定以下だったらしく、「どうしたんで…
11月 さん喬・喬太郎親子会 落語家のホール公演には、共演者の関係に応じて「独演会」「二人会」「親子会」「一門会」などあるが、この日は初めての「親子会」。 渋谷の大和田さくらホール。 今年は1月の「喬太郎・三三」から始まり、かなり集中的に喬太郎師…
先日、僕の恩師である古久保-徳永 克男先生の退官記念パーティーが開かれた。 実はコロナ流行直前に先生は退官されているので、4年越しの念願が叶っての開催となる。先生も元気に喜んでくださって、本当にいいパーティーとなった。 僕は卒研生として1年間だ…
9月 池袋演芸場9月中席 私学中高教員の9月は文化祭で忙しい。こんにゃくみたいになるまで働いたあとの、やっとやっとの寄席。 この日は、「ここに行くしかない!」という顔付の寄席がどこにも無かったので、そうであるならば池袋に行く。池袋演芸場は全席SS…
昨年、秋葉原→池袋→目黒で一時停止していた山手線一周チャレンジ。のこり3分の1ぐらいを今後は逆向きに歩いて、完歩することにした。 秋葉原から線路沿いに神田川を渡る橋。子供の頃から歩き回っていた界隈だったけれどこんな橋があるのは知らなかった。 30…
育児のトンネルを抜け、昨年から始めた寄席通い活動。昨年はまだコロナ2類指定だったのもあり、TXで定期的に浅草に通うだけで精一杯だったが、今年はもっと狙いを持って活動の幅を広げることにしてみた。 1月 正月初席@東洋館 浅草の3階、普段は漫才やって…
僕の父親は晩年、中程度のアルコール依存に陥り、家族はそれに悩まされてきたのだが、そもそものかけ違いは「神経痛」だったように記憶している。 定年後はバス旅行や山歩きに行きたいな、などと話していた父だったのだが、定年早々どっちかの足の神経痛を患…
(ふつうの真面目な話です) 25歳ぐらいの頃の話。 社会人を始めたら胃を壊し、朝飯の食べられない日が続いた。医者に行ったらピロリ菌がめっちゃいっぱいいるということなので、除菌治療したついでに、胃カメラをやることになった。 世の中で医者の言う「と…
この時期になると亡くなったあの人を思い出す、というのは誰しもあると思うが、僕にとって正月という季節は、4年前に亡くなった山田のことを思い出す季節だ。 山田祐資(やまだ・ゆうすけ)は大学の1つ下の後輩、2019年1月6日に難治性のがんが寛解せずに38歳…
ここ2年、僕は急速な勢いで落語にはまり込んでいる。自分でも驚くぐらいだ。 「落語?……好きな人もいるみたいだねぇ……」という、2年前の僕みたいな人に、いったいどういう経緯で落語に人は凝り出すのかを記録しておきたいと思う。 寄席に行ったこともあった…
「山手線1周を歩く」と「ことわざを実際に試してみる」は、平凡な企画のネタ例として双璧を為すように思うが、そうやって腐される割にやったこと無い人の方が多いのでは無いだろうか。 歩いて一周すると40kmを超え、並みの体力の人間ではそう簡単に完歩はで…
〜あらすじ3行〜・2017年3月、雪山で滑落して、右足首を脱臼骨折・手術してプレートを埋め込むも、1ヶ月半でプレートが細菌感染・緊急手術をおこなったのち、17日の入院を経て社会復帰 そして5年後の今、前からやっていた運動で、復帰することができたのは、…
「宝塚」は文化趣味の中でも、もっとも男女間の嗜好差が激しいものかもしれない。 僕も宝塚出身女優は何人か知っていても、舞台自体を見に行くことについては、機会のニアミスを繰り返し、結局一度も無かった。興味の度合いは、その程度である。 しかし、こ…
僕の祖父は名を加藤文吉といい、明治43年に生まれ、平成5年の僕が中学3年生のときに83歳でこの世を去った。もう16年前の話になる。 じいちゃんは質実剛健かつ豪放磊落な感じの人で、75歳まで会社で仕事をし、引退後は書道と囲碁を嗜んでいた。老人同士で集…
登山はいつか規制されてしまいそうで不安がある。「死ぬかと思った」が比喩ではない世界。そして年に300人ぐらい本当に死んでいる世界。その妖しさが魅力でもあるのだけど — 加藤まさゆき (@masayukigt) August 17, 2022 44歳になって思うことは、「あと何回…
“雨ざらしなら濡れるがいいサ だってどうせ傘など持ってねェんだ 時が来たなら終わるもいいサ それが俺の最後の運命だったら” earstern youth『雨曝しなら濡れるがいいさ』 10年前、僕は死ぬことにあまり興味がなかった。子供もいない、持ち家も財産もない。…
今年の冬はとにかく寒く、緩む気配を見せない寒波にうんざりすることも多かった。 それでも救いなのは、冬至を境に確実に日の長さと高さが増大していくことである。一日ごと伸びていく夕方の長さには少しでも期待を持つことができたし、冬至には庭のふちまで…
もう3年ほど前になるが、実家のマンションで飼われていた猫が13年の命を終えた。 亡くなる数日前。当時2歳の長女とともに。 学生時代からアパートで幾多の猫を飼い、さまざまな生涯を見てきた僕だけど、この猫の生涯は数奇であったなあ、と思うところがある…