育児のトンネルを抜け、昨年から始めた寄席通い活動。昨年はまだコロナ2類指定だったのもあり、TXで定期的に浅草に通うだけで精一杯だったが、今年はもっと狙いを持って活動の幅を広げることにしてみた。 1月 正月初席@東洋館 浅草の3階、普段は漫才やって…
僕の父親は晩年、中程度のアルコール依存に陥り、家族はそれに悩まされてきたのだが、そもそものかけ違いは「神経痛」だったように記憶している。 定年後はバス旅行や山歩きに行きたいな、などと話していた父だったのだが、定年早々どっちかの足の神経痛を患…
(ふつうの真面目な話です) 25歳ぐらいの頃の話。 社会人を始めたら胃を壊し、朝飯の食べられない日が続いた。医者に行ったらピロリ菌がめっちゃいっぱいいるということなので、除菌治療したついでに、胃カメラをやることになった。 世の中で医者の言う「と…
この時期になると亡くなったあの人を思い出す、というのは誰しもあると思うが、僕にとって正月という季節は、4年前に亡くなった山田のことを思い出す季節だ。 山田祐資(やまだ・ゆうすけ)は大学の1つ下の後輩、2019年1月6日に難治性のがんが寛解せずに38歳…
ここ2年、僕は急速な勢いで落語にはまり込んでいる。自分でも驚くぐらいだ。 「落語?……好きな人もいるみたいだねぇ……」という、2年前の僕みたいな人に、いったいどういう経緯で落語に人は凝り出すのかを記録しておきたいと思う。 寄席に行ったこともあった…
「山手線1周を歩く」と「ことわざを実際に試してみる」は、平凡な企画のネタ例として双璧を為すように思うが、そうやって腐される割にやったこと無い人の方が多いのでは無いだろうか。 歩いて一周すると40kmを超え、並みの体力の人間ではそう簡単に完歩はで…
〜あらすじ3行〜・2017年3月、雪山で滑落して、右足首を脱臼骨折・手術してプレートを埋め込むも、1ヶ月半でプレートが細菌感染・緊急手術をおこなったのち、17日の入院を経て社会復帰 そして5年後の今、前からやっていた運動で、復帰することができたのは、…
「宝塚」は文化趣味の中でも、もっとも男女間の嗜好差が激しいものかもしれない。 僕も宝塚出身女優は何人か知っていても、舞台自体を見に行くことについては、機会のニアミスを繰り返し、結局一度も無かった。興味の度合いは、その程度である。 しかし、こ…
僕の祖父は名を加藤文吉といい、明治43年に生まれ、平成5年の僕が中学3年生のときに83歳でこの世を去った。もう16年前の話になる。 じいちゃんは質実剛健かつ豪放磊落な感じの人で、75歳まで会社で仕事をし、引退後は書道と囲碁を嗜んでいた。老人同士で集…
登山はいつか規制されてしまいそうで不安がある。「死ぬかと思った」が比喩ではない世界。そして年に300人ぐらい本当に死んでいる世界。その妖しさが魅力でもあるのだけど — 加藤まさゆき (@masayukigt) August 17, 2022 44歳になって思うことは、「あと何回…
“雨ざらしなら濡れるがいいサ だってどうせ傘など持ってねェんだ 時が来たなら終わるもいいサ それが俺の最後の運命だったら” earstern youth『雨曝しなら濡れるがいいさ』 10年前、僕は死ぬことにあまり興味がなかった。子供もいない、持ち家も財産もない。…
今年の冬はとにかく寒く、緩む気配を見せない寒波にうんざりすることも多かった。 それでも救いなのは、冬至を境に確実に日の長さと高さが増大していくことである。一日ごと伸びていく夕方の長さには少しでも期待を持つことができたし、冬至には庭のふちまで…
もう3年ほど前になるが、実家のマンションで飼われていた猫が13年の命を終えた。 亡くなる数日前。当時2歳の長女とともに。 学生時代からアパートで幾多の猫を飼い、さまざまな生涯を見てきた僕だけど、この猫の生涯は数奇であったなあ、と思うところがある…
■その1→【足首骨折・入院記録①初日~3日目 群馬での入院 】 ■その2→【足首骨折・入院記録②4日目~8日目 手術までの日々】 ■その3→【足首骨折・入院記録③9日目~13日目 手術から退院まで】 ■その4→【足首骨折・入院記録④ プレート細菌感染・前半】 …
ここ最近、ツタヤで古今亭志ん朝の落語のCDをひたすら借りている。ちょっとしたきっかけがあってすっかり惚れ込んでしまった。 1月からずっと亡くなった叔父の遺品整理をぼつぼつしているのだが、そのなかに古今亭志ん朝のCDが1枚あった。叔父の家まで高速で…
5年前、子供が生まれたとき、 「もし今後、家の中では僕が創造した人造言語だけを使うようにしたら、この子はその言語のネイティブ話者になるのだろうか?」 などとくだらない妄想をしていたものである。 実際そんなことはもちろんしてないわけだが、そこま…
『とある「社会問題A」に関して、ある人の表す態度が「沈黙」「無関心」であった場合、その人は問題Aに対して強者の立場にいる人である。』 という原理を、根が深いなと最近感じることがある。 というのも、先日、中学生が人種差別問題についてプレゼンテー…
それほど生物科学のニュースに平素から目を通していない人でも、「クジラとカバが同じ仲間であることが最近明らかになった」ことぐらいは何かの折に聞いて知っているのではないだろうか。 それを明らかにしたのが岡田典弘先生だ。筑波大学・東京工業大学で研…
子供(4歳前半)を自転車に乗せることに成功した。一回も転ぶことなく。 僕は運動にまったく才能がないため11歳ぐらいまで乗れず、子供時代の自己抑圧的な性格を生む原因のひとつになったので、自分の子供が自転車に乗りおくれないようにすることは育児にお…
教員として日々子供たちの学習に携わりその気持ちに寄り添っていると、蓋然的に、自分が中高生だった頃の気持ちも多少思い出しながら指導に当たることになる。 そして今となってはどうでもいいのだが、時折ふッと「ああ、おれ本当に数学ができなかったよなあ…
昨年1年間、毎日やりきったことといえば猫への点滴である。 飼い猫が11歳になり、腎臓を悪くして毎日点滴をしなければいけなくなったのだ。昨年2月から土日祝日も含めて一日も休むことなく、点滴を続けてきた。 調べると、猫の腎臓というものはだいたい7〜8…
僕は29歳のちょうど終わりの月に結婚したので、ちょうど30歳からライフスタイルがぐっと変わった。それから10年、意識的にお金をかけたなと思い出すことをちょっと記録したい。 1.コーヒー ドリップバッグのコーヒーは冷めると急激にまずくなるのが納得いか…
仕事で極夜(白夜の逆)のことを調べているうちに『極夜行』という本に突きあたった。冬の北極圏の極夜の中を数カ月にわたって単独行をした探検家のノンフィクションだという。 極夜行 作者: 角幡唯介 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/02/09 メディ…
先日、林さんと大北さんの記事で雑草担当として記事に出演してきた僕だが、記事のとおり基本的に植物好きなので、昨年買った自宅の庭も、植物が主役になるようにあれこれ工夫をこらしている。 荒地の分譲地を耕して1年目にしてはまあまあ良くできた。 草む…
「こもど」 子供が小さく単語の音を入れ違えて言ってしまうというのはよくあるという話で、うちの子供も堂々と「このイス、こもど用?」などと言っている。(もちろん正しくは「こども用」) 他にもいくつかそういう単語はあったのだが、「こもど」だけはい…
子ども(3歳)とシャボン玉をやると、たまに「おしりつき。」と嬉しそうにつぶやくことがある。 「おしりつき」が何なのかは分からない。聞いてみても「丸いのが、くっついてるの」と言うだけで要を得ない。 複数のシャボン玉がくっついて化学の分子モデル…
このあいだ、地方と首都圏で転勤を繰り返す職種の友達から「やっぱり働いている人間の対応の優秀さは、都市化の度合いに比例する」との感想を聞いた。これは僕もそれなりに同意するところがある。私立学校で働いているが、やはり私学の本場は東京と大阪・兵…
僕は麻雀を打つ。 小学生の頃、兄に付き合ってルールを覚えてから、そんなに熱心でもなくふらふらと打っている。最近はほとんどやってなかったが、この冬、久しぶりにやる機会があってちょっと集中的に打った。 そしてあらためて思ったのは、「基本的に運ゲ…
僕の人生にまつわる記憶の中で「エッジの効いた名前だ!」と初めて思ったのは、小学校3年生のときに転校してきた「タモンちゃん」だ。 タモンちゃんは本名を「阿曽沼 多聞」といい、そもそも阿曽沼というインパクトのある珍しい苗字をしているうえに、下の…
僕は職業柄、オーダーデザインのはんこや印刷物を注文する必要に駆られることがある。そんなときに壁となるのが「入稿はIllustratorの.ai形式もしくは.eps形式に限ります」の文言だ。 急いで頼みたいときや、細かいニュアンスを伝えにくいときは、自分で作っ…