『岡崎に捧ぐ』山本さほ
平成末期のブログ文化が生み出した至宝、山本さほさん。
子供時代から青春時代、大人へと進むにつれて彩りを失っていく世界に対しての反抗と愛惜がセンチメンタルかつコミカルに描かれる。
子供(娘)がそれなりの年齢になったら読ませたいなと思って小学生まで引き付けていたのだが、そろそろかなと思って買った。深夜、一人であらためて読み返して、あらためて泣いた。
『Heaven?』佐々木倫子
「動物のお医者さん」に進路選択の影響を強く受けたタイプなのだけど、それでも佐々木倫子さんでは「Heaven?」の方が好きだ。全キャラの個性が無駄なく躍動する展開がすばらしい。
特にオーナーの存在感への説得力がすごくて、わがままで理不尽だけども憎めない人物を描くのがなんでこうも上手いのかと感嘆する。借りた1年後にはまたどうしても読みたくなり、結局買った。
『乱と灰色の世界』入江亜紀
必要かつ十分に書き込まれた、漫画らしい肌触りのあるペンタッチ。その筆先による生き生きとしたキャラ描写が印象に残る名作。特に主人公「乱」が小さい状態でアンアン泣いてる絵がいいなあと思う。
最初の何巻かを同僚に借りたのだが、その同僚は完結を待たずに辞めてしまったので、続きも含めて自宅で買った。
『軍靴のバルツァー』中島三千恒
詳細な取材と膨大な知識、そして歴史に対する愛が、結構な量まで詰め込まれているのに、すっとバランスが取れた名作。ノンフィクションとフィクションのはざまを切り抜くような物語作りが大変に秀逸。
レンタルで借りて衝撃を受け、育児が落ち着いた頃にまとめて買った。
『とんかつDJアゲ太郎』小山ゆうたろう
これは前に記事で書いた。
同僚から借りたのだが、カミさんも気に入って、「いつか子供に読ませたい」というので、結局買った。(なのに子供は読んでない)
でも、音楽好きだけど漫画は読まない、という同僚に貸したら、面白がって読んでくれたので、買った甲斐があったなと思う。
『プラネテス』幸村誠
20代の頃、世の中にこんな名作があったんだ!と衝撃を受けた。それから5年ほどして結局買った。
40代になってから読むと、さすがに色々と若くて荒削りなところも感じるが、それでも題材の新しさとメッセージの強さは不滅だなと思う。