僕は職業柄、オーダーデザインのはんこや印刷物を注文する必要に駆られることがある。そんなときに壁となるのが「入稿はIllustratorの.ai形式もしくは.eps形式に限ります」の文言だ。
急いで頼みたいときや、細かいニュアンスを伝えにくいときは、自分で作ったものをちゃちゃっと送りたいのだが、Illustratorなんという高級品は使える立場にないのでいつも悩んできた。
Photoshopならelementsをライター作業用に使っているので、これである程度シェイプの描画はできるのだが、いつの間にか.eps形式の書き出しに対応しなくなっており、不便なことこの上ない。
この問題、世のみんなはどうしてんだ、趣味でスタンプオーダー製作したいぐらいのためにイラレ買ってんのか。
もうあきらめるしかないのか思っていたが、最近少し進展したのでメモ書き。
1.大判出力はPDFでも受け付けてくれるところがある
調べたところによると、汎用性が高かったはずの.epsは最近少しシェアを落としているようで、.pdfに取って代わられた部分もあるとかないとか。そのせいか.aiや.epsだけでなく、.pdfでも受け付けているところもあった。
イラレを用いて作ったPDFを想定して書いている風ではあったのだが、ためしにしれっとフォトショップエレメンツでシェイプを用いて作成したファイルを.pdfで書き出して送ってみたところ、特に問題なく受け付けて、出力されてきた。
これは意外といけるかもしれない。ただしCMYKには対応していない。
2.はんこはInkscapeで作ったデータでもいける
イラレの互換フリーソフトに「Inkscape(インクスケープ)」という有名なのがある。残念ながら、.aiで書きだすことはできないのだが、.epsなら何とか書きだしてくれる。
しかし自分で書き出した.epsファイルなのに、読ませると読み込んでくれないという不安な挙動を示すので、若干信頼に足らないところがあった。
これも一か八かで、ビットマップ画像をパス化して、.epsで書き出して保存したものを某オンラインはんこショップに送ってみたところ、なんとか無事に作成してくれた。
これができれば勇気100倍、今後もどんどん安心してスタンプを作ることができる。
以上、貧乏でイラレが無くてもむりやり入稿に成功した2例の話である。ここ1週間の空き時間を全てかけて地道に調べて実践し、オーダーし、ようやく理解した。
もうこんなに長い時間をかけて調べるぐらいだったらイラレを買った方がむしろ楽だったんじゃないかと真剣に思うが、ここまで来たらもう意固地になって、イラレなしでどこまでやれるのか探究していきたいと思う。