先日、林さんと大北さんの記事で雑草担当として記事に出演してきた僕だが、記事のとおり基本的に植物好きなので、昨年買った自宅の庭も、植物が主役になるようにあれこれ工夫をこらしている。
荒地の分譲地を耕して1年目にしてはまあまあ良くできた。
草むらにはカエルも住んでるし、最近では虫の鳴き声も聞こえる。
一番のポイントは芝生にしなかったことだ。雑草も含めて植物相自体を愛している僕としては、わかりきった単一種の植物だけが庭を覆っているというのはちょっとつまらないように思えたので、そこらの腐葉土や草の種なんかを庭の土に施しながら、未知の植物が季節ごとに生えてくるのを楽しむことにした。
これはコキア。最初はまさか園芸種が突然生えてくると思わず困惑したが、こいつは園芸種ながら雑草並みに強健な性質を持つらしく、どこかからか飛んできた種が発芽したらしい。子供が面白がってぶちぶちと葉をちぎるのに屈することなく、モリモリと成長している。
これ以外にも子供のおもちゃとして拾ってきたトチの実やドングリも次々に発芽しており、そろそろ小トトロでも寄り道していくのではないかという自然環境になりつつある。
そんなうちの庭に正体のわからない葉の植物が生えてきた。
夏になるのに成長が遅く、一年草ではなさそうな雰囲気がある。
しかしケヤキの幼木にしては葉が大きい。
葉の生え方は「羽状葉」だ。ということは強健雑木として悪名高いニワウルシだろうか。
などと考えながら成長を見守っていたのだが、つい最近正体が判明した。
あ、この中央の葉軸に「翼」のある独特の羽状葉は、ヌルデだ。
ひゃっほう、ヌルデが生えてきた、ヌルデだヌルデだ。
ヌルデにできる虫こぶは「ふし(五倍子)」と呼ばれ、かつてはタンニン源として重宝された有用植物だ。以前やったお歯黒の記事にも出てくる。
というわけで知っている人から見れば「ヌルデが生えて喜んでるよ、この人……」のような状態なのだろうが、僕としては自然に生えてきた初めての木本がとてもいとおしく、早くこの木には育ってもらって、虫こぶを収穫してお歯黒や皮なめしをしたい気持ちでいっぱいである。